公認会計士高橋正哉の実践ブログ

企業のビジョン達成を社外CFOの立場から実現する一方で、独立会計士又は上場企業の社外役員として自らも経営の一旦を担う筆者が、会計・財務の専門分野に限らず、日々の活動から、企業経営や自己成長のヒントとなるような事項・想いを素直に、ありのままに、お伝えすることを目的として綴っているブログです。

2014年05月

IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」が2014年5月28日に公表されました。

当該基準は10年以上の歳月をかけてIASB(国際会計基準審議会)とFASB(米国財務会計基準審議会)が共同開発した収益認識基準です。本当に時間がかかってますね・・・

従来の議論の段階から度々出てきているように

新基準では5つのステップに基づき、収益を認識することになります。

1、顧客との契約の識別
2、契約における別個の履行義務の識別
3、取引価格の決定
4、取引価格の個々の履行義務の配分
5、義務の履行による収益の認識

最終的には、収益認識を大きく変更しなければならないという事態は、そこまで多くは発生しないのではないか、とも思いますが、当然に新基準に当てはめた詳細な検討は必要であり、開示の負担も重くなっているので、影響が出そうな企業では徐々に準備を始めるのが良いのかもしれません。

適用は2017年1月1日以後に開始する期間からです。

早速、解説がアップされています。

❑新日本監査法人のサイト
IASBとFASBが新たな収益認識基準を公表

❑トーマツのサイト①
2014.05.28 IASBとFASBがコンバージェンスされた収益基準を公表

❑トーマツのサイト②
2014.05.28 「IASBが収益認識に関する新基準を公表」

❑KPMGのサイト
IFRS News Flash IASB、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」を公表

以前、

IPOを目指す企業にとって朗報!?(J-SOX監査の免除)
内部統制「監査」の免除 新規上場(IPO)から3年間

において、新規上場後3年間は
内部統制監査が免除されたことを
お伝えしました。 

これらの記事で申し上げたかったことは、

内部統制監査が免除されるだけで、
会社としては内部統制を評価し報告することが
必要
であり、

これが改正金融商品取引法の趣旨である
新規株式公開(IPO)を後押しするのか、

ということ。

これに関して、

実務面から仮説・検証してみたいと思います。

まず、IPO企業のメリットとしては
監査が免除されることにより、表面的には

◇見えるコスト削減効果⇒監査報酬の削減(※)
◇見えないコスト削減効果⇒監査対応時間の削減


(※)内部統制監査の監査報酬全体に占める割合は決して大きくないため、そこまでの削減効果は期待できないことに注意。

の2つが期待できます。

一方で、

監査人の立場からの思考としては

  1. 財務諸表監査は会社の内部統制が有効であることを前提に成り立っているため、内部統制監査が免除されるといっても、監査法人が内部統制の有効性を検証しないということはない
  2. 内部統制監査の責任を負わないとはいえ、会社側が「内部統制は非有効」と結論付けてしまうと、財務諸表監査の前提が崩れるため、会社側の独断で意見表明(内部統制が非有効)することは現実問題として難しい(短信は監査対象ではないが、実質的に監査法人のチェックを受けるのと似たような議論)。
  3. いずれにしても、新規上場後4年目以降は内部統制監査が必要になるのだから、なるべく監査側の作業をスムーズに行うためにも、1~3年目までの間にアドバイザリー契約を締結して、評価方法や体制等を指導しておきたい
といったところがあると考えられ、

上述の(表面的な)IPO企業のメリットである

◇見えるコスト削減効果⇒監査報酬の削減
◇見えないコスト削減効果⇒監査対応時間の削減

は容易に達成できるも思えず、

こられを勘案すると、

そもそも

内部統制監査の免除が新規公開株式(IPO)を後押しするのか
という疑問に行き着く
わけです。

とは言え、

これを肯定的に捉えるとするならば、

本当に実務に即して身の丈に合った内部統制を
構築するための猶予期間が新規上場後3年間はある


ということ。

つまり、

多くの上場会社が陥っている(であろう)

内部統制を評価すること自体が目的化し、
その前提としてのチェック体制の充実・強化
というJ-SOX本来の目的が軽視
されている

という状態にならないように対策を講じることができる

ということだと思うのです。

特に多くのIPO企業で大きな負担となっている(と思われる)
決算業務や開示資料の作成といった上場経理実務の
仕組化・テンプレート化を進めるために必要な時間(3年間)

と捉えることができるのではないでしょうか。

ご興味ある方は
内部統制制度(J-SOX)の失敗を 繰り返したくない企業様へ
も参照下さい。
 

前回の続きで

前回は専門家やコンサルタントの選び方として

「どこ(組織)」に依頼するか、「どこ(組織)」が担当するか
ではなく、「誰」に依頼するか、「誰」が担当するかが

重要と申し上げました。

では、

あなたは、どのようにして、その信頼できるに足る専門家やコンサルタント
探しあてれば良いのか?

依頼してみないとそのクオリティや相性
なんかも分からないので、

こればっかりは、「一種の賭け」「思い切り」といった要素が多分に
あるのではないかと思うのです。

では、この「賭け」に負ける(失敗する)リスクを出来るだけ
低減するにはどうしたら良いか?

まずは、

自分自身が
依頼しようとしている分野に関して
勉強(調査)する(してみる)こと

これが結構大事ではないでしょうか?

つまり、その分野に関して何も情報を持っていなければ
何が良くて、何が悪いのか、全くの判断基準を持たない

ということになります。

そのような状態で適切な判断が出来るのか否か・・・

もちろん

「忙しいのにそんなことしていられない」
「分からないから専門家等を雇うんじゃないか」

というのも分かるのですが、

得た情報を自分の専門分野や経験に照らして
考えてみると、その本質や重要な部分が
意外と見えてくる


と感じたり、思ったりします。

簡単ではありませんが、
(私自身も含め)意識することが大事でしょう。
 

あなたはどのような判断基準で
専門家やコンサルタント
を選んでいるでしょうか?

私自身、独立してからは

◇選ばれる立場として
◇選ぶ立場として
◇選ぶ際の助言者として

このことについて探究するようになりました。

まず、最初に

私が公認会計士として
十数年、実務の現場に携わってきた立場から一番申し上げたいことは

どこ(組織名)を選ぶ、どこ(組織名)が担当するかではなく、
誰を選ぶ、誰が担当するかによって、専門家等としてのパフォーマンスには天と地との差がある

ということ。

私が独立した理由の一つはここにあります。

つまり、

同じ大手監査法人内でも個々の公認会計士の実力差は
大きく異なるということを勤務時代に肌で感じていたので、

大手監査法人や大手コンサルティング会社が競合となっても
本質は「誰が担当するか」「誰を選ぶか」ということなのですから
コストパフォーマンスを勘案すれば完全な負け戦にはならないはず

という想いがあったから。

もちろん、

大手には「組織力」「情報データベース」「海外ネットワーク」など
個人や中小にはない強みがあるので、お客様の案件次第では
個人等が太刀打ちできないのは明白な事実でもあります。

しかし、

本質は「どこを」ではなく「誰を」選ぶかということに変わりはないはず。

少なくとも

私自身が何かを専門家やコンサルタントに依頼する際
あるいは、お客様が専門家等を選択する時に助言をさせて頂く際は、

「どこ(組織)」ではなく、「誰が」担当するか、「誰に」依頼するかに
全神経を集中する
ことにしています。

このテーマは結構を深いので
また続きを書きたいと思います。


新規上場後、3年間は内部統制監査免除される
ことになりました。

日本経済新聞より

監査が免除されるだけで会社としては
内部統制を評価し、報告書を提出する必要は
あるのでご注意下さい。

詳細はIPOを目指す企業にとって朗報!?(J-SOX監査の免除)を参照下さい。
 

勤務時代から、1ヵ月程度の短期間のもの、12年程度の中長期のプロジェクトのもの、それなりに経験してきましたが、

 

その成否を分けるものは何なのか、

これに関して思うところを少し綴ってみたいと思います。

 

このプロジェクト、うまくいかないな~と思う原因として

 

  • プロジェクトチームのメンバー選定をそもそも間違っている
  • そもそも、トップマネジメントがプロジェクトを成功させるという強い意志がない、あるいは、プロジェクトの途中から興味・意欲がなくなる
  • プロジェクトメンバーの役割・責任分担が不明確である
  • 最終的なゴールのイメージや最終成果物のイメージが共有されていない
  • 最終ゴールに到達するまでの通過チェックポイント(マイルストーン)が設定されていない、マイルストーンのイメージがない
  • 問題点を細分化できていない、
  • プロジェクトをマネジメントする人(いわゆる「プロマネ」)がいない
  • プロジェクトチームのメンバー間で情報が共有されていない
  • スケジュール管理、タスク管理ができていない
  • モニタリングを軽視している

 

と根本的なところから細かい点まで色々とあります。

 

私の経験上、

 

プロジェクトメンバーの強い意思と継続する情熱、そしてメンバー間で良質なコミュニケーションがあれば、かなり良い具合で進みます。

もちろん、トップ層の絶対的なサポートも必要です。

 

例えば、トップ層が最初の旗振りだけをして途中から興味なしというパターンは必ず途中でプロジェクトが空中分解します。

 

当然ですよね。

 

プロジェクトメンバーもサラリーマンである以上、トップ層や会社が興味のないことに労力を割くインセンティブはないでしょう。 

 

だから、会社にとって本当に時間とお金を投資して、やり遂げるだけの意義がある、プロジェクトなのか否か。

 

それを見極めることが重要ではないかと思うのです。

 

本当に重要である、必要であると腹に落ちたら突き進む。

 

自分も色々と改善すべき点ありです。

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